下仁田町 妙義山さくらの里

測定日:2017年8月28日 11:00~ 16:40 晴れときどき曇り 東の風1m

測定地: 群馬県甘楽郡下仁田町上小坂1258

測定方法 地上高5cm を歩行による移動測定、地上高5cm・50cmの定点測定

移動測定 平均空間線量 0.068 μSv/h


 赤城~沼田~谷川岳~榛名を調査し、その延長で妙義山周辺の県立森林公園さくらの里を中心に測定しました。また裏妙義方面ということで、廃止された国民宿舎裏妙義も測定しました。2012年版の「早川マップ」によれば、妙義・荒船山・横川までは、榛名や沼田と同じ色分けで同様の汚染ということになっています。しかし、調査の結果、妙義周辺や横川の汚染はそれほどひどいものではなく、秩父市の大滝レベルということがわかりました。しかし条件さえ整えば、0.23μSv/h超のホットスポットができるレベルなので、注意が必要です。

 


《 定点測定 》

 「きのこの里」の駐車場からしばらく下ったところです。道沿いはほぼ0.08μSv/h前後です。0.1μSv/hを超える場所はあまりありません。しかし、右のグラフでは、セシウム137の山がはっきり出ています。妙義山では自然放射線にジャマされることなく、いい測定ができそうです。

 それにしても、ひたすら下り道、当たり前の話ですが、下れば登らなければなりません。登り道はメチャクチャ弱く、この先が恐ろしい(笑)

 写真1とほぼ同じような空間線量です。決して低線量ではありませんが、問題となるような線量でもありません。埼玉なら小鹿野町の「みどりの村」のような感じです。

写真4はセシウム濃縮の典型的な場所。広い舗装面、坂道の下のたまり土、こうした場所は流出よりも流入が多いのだと思われます。今後、セシウムの物理的減衰率は小さくなりますから、さらに線量が上昇していくと考えられます。

写真5は東屋の隣の草地で、写真1~3とほぼ同じ。妙義の平気的な空間線量です。

ここもセシウムがたまる典型的な場所。50cm高0.23μSv/hを超えているので、埼玉なら多くの自治体が除染しますが、群馬の県営施設では、局所的な汚染は1m高1μSv/h以上でないと除染しません。よって通報もしませんでした。

写真7・8 ともに妙義の平均的空間線量です。草は払ってありますが、あまり人が入った様子もありませんでした。

説明

 左図は妙義山の北西側(裏妙義)の旧国民宿舎付近です。狭い範囲の測定ですが、妙義山を間に挟んだ南側のさくらの里とほぼ同じ空間線量でした。また、ここは横川駅から直線で3kmほどに位置します。

 右図はさくらの里の駐車場ですが、第1駐車場の西側の縁の植え込みにセシウムが集まっていました。アスファルト舗装された広い駐車場の雨水が集まるものと思われます。

写真10と同じ駐車場です。とても広いアスファルト舗装で、入り口側が低くなっているのでしょう。西側のラインはホットスポットが点在します。中央~東側に駐車すれば、無用な被爆は避けられます。

写真11の駐車場を下った隣にあります。ここは土と草地の駐車場で、どこを測っても低線量です。低線量ながら右のグラフではセシウム137の山がはっきりしています。このレベルの汚染でも、それが一箇所に集中すると、写真11のようなホットスポットが生まれます。

斜面の下、階段の下 条件さえそれえばセシウムはたまります。その条件のひとつに環境の汚染のレベルがあります。当然のことながら、汚染レベルが高ければ、ホットスポットはできやすいわけです。旧国民宿舎周辺では、ここがいちばん高い場所でした。これくらいの場所は、埼玉県内どこでも見つかります。

写真14は平均的な場所。写真15は河原の砂地。砂地はどこでもこんな感じの低線量となります。狭い場所ですが、水遊びとBBQを楽しむ若者グループ、子連れの家族がいました。地元の人の知る穴場なのでしょうか?


《まとめ》

 埼玉県内の公園の平均からするとやや空間線量の高い公園です。しかし、榛名や赤城ほどの汚染状況ではありません。埼玉なら秩父市大滝や小鹿野町みどりの村と同程度という印象です。安中市の横川アプトの道も似たような空間線量でした。
 同じころ、片品村を100Km走行し6地点での測定をしていますが、こちらも妙義と同じような状況。群馬県北部といっても東西の端はそれほどひどい汚染は受けなかったように感じました。


水上町 その他の測定ポイント

諏訪峡歩道 たくみの里 矢瀬親水公園